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No.43 検査すれば、結果はでるもの?

2019年10月16日

病院に行くといろんな検査があります。血液検査、尿検査は一般的に行われ、時に便検査、喀痰検査もします。必要と判断すればレントゲン、CT、MRI、PET、超音波検査、血管造影などの画像検査から、内視鏡検査、心電図、呼吸機能検査、神経伝達速度測定、脳波検査などをすることもあるでしょう。私が働き始めた頃は、MRI検査をするのに2-3ヶ月待ち、というのが普通でしたが、今では予約すれば1-2週のうちに検査ができることが多くなりました。

そして、凄いことには、多くの場合「検査をすると結果が出る」のです。当たり前のように思われるかもしれませんが、これはすごいことだと思うのです。

例えば、咳が出るので胸部レントゲンを撮った。そしたら気になる影があったので、気管支鏡検査をしたとします。患者さんは、咳き込むような苦しい検査をがんばって受けてくれます。検査をする我々も、手に汗握り、緊張しながら内視鏡を操作し、疑わしき病変組織を1mm、2mmの大きさでちぎり取ってきます。さてそれを病理検査に提出して診断がつくか、となると、確かに多くの場合診断はつきますが、つかない場合もあります。

我々の施設ですと、患者さん側から悪性腫瘍の組織を頂き、抗原抗体反応の免疫組織染色をして癌細胞の表面にどのような目印が出ているかという検査をします。そして2週間ほどして結果が返ってきたとしても、「判定不能」ということもあります。また、腫瘍特異的変異抗原を用いた樹状細胞ワクチンを作るために遺伝子検査するのですが、この場合も検査結果を2ヶ月、3ヶ月と待ったのに、遺伝子解析がうまくできないこともあります。

高い検査費用を払い、長い時間を待ちながら、「判定不能」という結果が返ってくることは検査を待っている患者さんとしてはなかなか受け入れがたいものでしょう。このような事は多くはありませんがめずらしくもなく、誰が悪いわけでもないのですが、我々としても患者さんにとても説明しにくいものとなります。

先日ノーベル化学賞を受賞された吉野先生が次の様な内容のことを仰っていました。「我々がわかっていることは、宇宙の節理のなかのほんの1-2%ではないだろうか。その1-2%の情報、知識から色々と想像し、豊かに考えを広げて、次の発見につなげていく」。化学の世界がそうであるように、医学の世界でも我々が知り得ているのはほんのわずかだと思います。医学は、間違いなく少しずつ進歩していると思いますが、まだまだわからないことがたくさんあります。しかし、これら1%ずつの知識、発見の積み重ねがやがて大きな結果をもたらし、いつの日にか、「検査をすれば必ず結果がでる」というときがくるだろうと思います。

 

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