自由診療・予防接種
- HOME
- 高濃度ビタミンC点滴療法
高濃度ビタミンC点滴療法
高濃度ビタミンC治療が行われるようになって50年以上の年月が経ちます。
紆余曲折がありましたが、2005年に米国の国立がん研究所の科学者たちが「高濃度のビタミンCによってがん細胞は死滅する」という論文を発表し、これを機に高濃度ビタミンC点滴療法ががんの補助療法として普及し始めました。日本でも2007年頃からがん治療の選択肢として広がりを見せています。
抗腫瘍効果の作用機序
高濃度ビタミンC点滴療法の殺癌細胞効果のメカニズムは、
ビタミンCの酸化促進剤としての性質により発生した過酸化水素によるものと考えられています。
正常細胞に比べがん細胞ではカタラーゼなどの抗酸化酵素 (細胞にとって有害である過酸化水素を酸素と水という無害な物質に変える反応を触媒する酵素) が少ないため過酸化水素を中和・無毒化できません。
高濃度ビタミンC点滴をすることでがん細胞のみが過酸化水素による障害を受け、細胞死が誘導されると言われています。
また、傷の修復に必要なコラーゲンを生成するためにもビタミンCは必要とされます。
さらに、ビタミンCは鉄の吸収を促し、貧血に陥りがちな状況の改善に役立つと考えられています。
高濃度ビタミンC点滴療法の適応となる方
基本的にどのような癌種のかたでも適応とされています。
- 標準的ながん治療(抗癌剤、放射線治療)の相乗効果を高めたい。
- 標準的がん治療が無効、または効果が低いといわれた
- 癌の転移を抑えたい。
- がん治療の副作用を抑えたい。
- 体へのダメージを抑えて、病状を安定化、回復させたい。
- 手術の痕が気になる
- 抗癌剤による色素沈着、ひび割れが気になる。
高濃度ビタミンC点滴療法の適応とならない方
G6PD欠損症
赤血球膜の遺伝性酵素異常がある方は、この治療により溶血性貧血を引き起こすので、治療は受けて頂けません。
- 腎不全、尿路結石、心不全、胸水、腹水、強い浮腫のある方は、
治療が受けられない可能性がありますのでご相談ください。
副作用について
ほとんど副作用のない安全性の高い治療方法といわれています。
まれに下記のような症状がみられることがあります。
- 点滴速度を早くすると点滴穿刺部位に痛みを生じる。
- 口渇、嘔気、寒気を感じる。
- 偽性高血糖が見られる。
偽性高血糖とは、実際は血糖値が高くないのに簡易血糖測定器で測定すると値が高くでてしまうことです。
高濃度ビタミンCを投与後8時間以内の簡易血糖測定値によるインシュリンの投与などは慎重におこなってください。
一般の臨床検査機器を用いるヘキソキナーゼ法なら正確な値を得ることができます。
治療について
- 初回は12.5gを投与し、その際にG6PD検査を行います。
- ビタミンC投与直後の血中ビタミンC濃度を適宜測定しながら、
至適濃度になるまで投与量をふやしていきます。 - 点滴時間は投与するビタミンの量によりますが、30分~2時間半ほどかかります。
治療費用 | |
---|---|
初回のみ12.5g+G6PD検査 | 13,200円(税込) |
25g | 12,100円(税込) |
50g | 17,600円(税込) |
75g | 23,100円(税込) |
100g | 28,600円(税込) |
ビタミンC血中濃度測定(適宜) | 3,850円(税込) |